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行政書士の未来像を考える
行政書士は今、変貌の時を迎えているといっていいでしょう。行政書士法改正により、
念願の「代理権」を獲得し、真の「法律家」として社会的役割を求められています。
そして今度も、より国民の利益となる行政書士制度とすべく、法制度の改正に向けて
動いています。そういった行政書士の最先端の動くを感じ取ってください。
  
代理権の明文化により業務拡大

 
行政書士法の改正により、平成14年7月1日から行政書士の業務について代理権限が付与される
ことが明文化されました。
 従来は書類の作成を独占業務、官公署へ提出することの代行業務を非独占業務として規定してい
ましたが、代行は「代わって行う」程度の権限であって「使者」の概念に近いといわれていました。
したがって、依頼者との関係では「代理して」行うことが行政書士法上明確ではなく、民法上の代
理として、長年にわたり施行されてきたのですが、今回の改正で行政書士として依頼人の委任を受け
て官公署に提出する書面や権利義務・事実証明に関する書面について、正式に代理人として作成で
きることになりました。そのため業務の責任も重くなりましたが、業務としての信瀬性も高まった
のです。
許認可等に係る官公署への書類作成はもとより、民民契約について代理人としての参入が法定
化されたことで、業務範囲の拡大というか、一般民事・商事の契約行為についてもその法的知識を
活用できることになったのです。ただ、代理権限が付与されたことは、その権限の行使については
逆に責任が重大になってくるのであって、法律のプロとしての教養・知識の充足が望まれます。

司法制度改革に伴う参入について

 
司法制度改革が、政府の重点施策として議論され、内閣府に司法制度対策推進本部事務局が設置
され、法曹養成制度の改革や裁判員制度の導入や行政訴訟の改革など、広範な制度の見直し作業が
進んでいますが、行政書士も訴訟そのものへの参加は難しいとしても、司法制度への一部参加につ
いて法律専門職種として参入を果たそうとしています。
 とくにADR(裁判外紛争処理)の制度を導入して、迅速、簡易、低廉のキーワードのもとに裁判
による当事者の費用負担、一審判決まで3年もかかるという時間的な問題、手続の複雑さに伴う弁
護士への依頼などを、もう少し国民の利便性を考えた制度へ移行しようという発想がありますが、
行政書士も許認可業務に関係ある行政不服審査制賢への積極的対応や、弁護士過疎といわれる地域
ごの紛争処理への参入を含めて、ADRの中でのき躍方法が検討されています。
行政書士が当事者としてADR機関を立ち上げ刊書関係人の相手方から話を聞いて、解決の途
を見出すルートと、他の機関のADRへ利害関係人の代理人として出席するルートなどが考えられ
います。
平成15年度には司法制度の1つとして、ADR基本法を立法化し、税理士、弁理士、司法書士、
社会保険労務士などと共に、弁護士の隣接法律専門職としてスタートさせようとしています。この
点からも、行政書士の社会的地位の向上と共に業務の拡大につながることになりましょう。

知的財産権業務への参入

 
政府は、第155国会において、知的財産権基本法を提出し、成立させました。
 世界的な知的財産権の再認識による権利を守るための動きに呼応しての対応ですが、この法律が
成立すると、政府に知的財産戦略本部が設置され、知的財産に関係する国家施策が定められることに
なります。
 知的財産権の侵害行為に対処することや、大学における知的財産の開発を産業界へ移転する方策
などが具体的に検討されることになりますが、大きなものの1つに知的財産の専門家の育成が盛り
込まれています。
 特許庁への申請を専門にしている弁理士が、特許、実用新案、意匠など工業所有権4法の他に侵
害訴訟について弁護士とタイアップして出廷したり、契約代理ができることになりましたが、行政
書士は文化庁に対する著作権法による登録や、農林水産省に対する種苗法による新種の登録などを
取扱ってきた経緯からみて、著作権の使用藷諾契約者の作成代理などにもっと進出すべきであると
私は考えます。
 現在、全国でカラオケ設備のない施設はないといえるほどカラオケは普及していますが、日本音
楽著作権協会とカラオケ施設設置者との契約はまだまだ普及していないと思われます。無体財産権
ともいわれるように、知的財産は現物のやりとりで契約するのと違って思想や感性などの内容によ
る取引が多く、消費者側に対価を払って知的財産を使用するという考え方がまだまだ育成されてい
ないため、この分野の普及を兼ねた契約行為の参入に踏み込みたいものです。

行政書士事務所の法人化とワンストップサービス

 
弁護士、弁理士、税理士、司法書士、土地家屋調査士、社会保険労務士は、国民の利便性からみ
たワンストップサービスの一環として個人事務所の形態ではなく、複数の人が集まって事務所を法
人化し、いろいろなサービス・要求に応える態勢を整えてきていますが、行政書士だけが法人化に
進んでいないのが現状です。このことについては日本行政書士会連合会でも大筋の議論は終了し、
最終的なメリットデメリットの問題点の整備がなされているところで、平成15年には具体的な案
が発表されることになるでしょう。個人の能力には限界があるので、複数の行政書士が、その能力
を持ち寄ることで、複雑化する法律社会の要請に応えていこうとし、そのための「事務所の法人化」
を認める方向に進めば、新しく行政書士業界に入ってくる人々のためにも有意義なことだと考えて
います。

電子政府、電子自治体への対応

 
閣議決定された行政のオンライン化法は、第154国会で継続審議になっていますが、これに関
連する法律案が3本あり、その1つに行政書士法の一部改正が含まれています。
 その内容は、行政書士は書類を作成することを業としていますが、電磁的記録や電子によるやり
とりは書類とはいえないということから、行政書士も書類の作成に加えて、電子(インターネット
等の利用)や電磁的記録(フロッピーディスクやその他)の作成も業務として取り入れるよう明文化
したものです。
 これはもともと行政の手続のIT化に対応する法改正ですが、行政の手続に関連して、権利義
務・事実証明に関する書類作成についても、電子や電磁的記録を含むように明文化してあるので、
近い将来は、IT行政書士の誕生として評価されることになるでしょう。

最後に

 
ペーパー中心社会からペーパーに加えて電子・電磁的記録の社会に移行する中で、これからの行
政書士は、この流れにも耐えうる士業として、将来は明るいものがあると考えています。